しんぶん赤旗「主張」 「赤旗」創刊84周年 タブーなく真実と希望届けて
「しんぶん赤旗」はきょう、1928年2月1日の創刊から84周年を迎えました。日ごろのご愛読とご協力に感謝申し上げます。
政治の激動のなかで、日本共産党と「しんぶん赤旗」が果たす役割の大きさに、日々身の引き締まる思いです。今年は日本共産党の創立90周年でもあります。「『しんぶん赤旗』を読んで世の中がわかった」「生きる勇気がわいた」といっていただけるように、真実を伝え、希望と勇気を届ける新聞として、力を尽くす決意です。
「国民の苦難あるところ」
「しんぶん赤旗」(当時は「赤旗(せっき)」)は、戦前の野蛮な天皇制政府のもと命がけで活動した、日本共産党の機関紙として創刊されました。「満州事変」(31年)の前夜で、第1回の普通選挙(28年2月)が行われる直前です。「赤旗」を通じて公然と国民の前に現れた日本共産党は、「国民が主人公」の政治を目指し、侵略戦争と植民地支配に反対して、心ある人びとから夜空の目印となる「北斗七星」にもたとえられました。
創刊から84年、多くの曲折はありましたが、「国民の苦難あるところ日本共産党と『赤旗』あり」の立場で暮らしと平和を守り、国民とともに未来を切り開いてきたのは「赤旗」の輝かしい伝統です。
日本は世界でもマスメディアが発達した国に数えられますが、商業新聞や放送は、戦前、侵略戦争を推進しただけでなく、戦後もアメリカ占領軍への「星タブー」や天皇への「菊タブー」、創価学会への「鶴タブー」などに縛られ、ジャーナリズムとしての役割を果たしきれていません。こうしたなか、一切のタブーにとらわれず真実を伝えてきたのは、「赤旗」にとって大きな誇りです。
昨年の東京電力福島原発事故でも、日本の大新聞や放送局が電力会社に買収され、「原子力ムラ」と呼ばれる原発推進の癒着構造の一員となってきたことが浮き彫りになりました。「赤旗」は、日本に原発が持ち込まれた直後からその危険性を指摘し、建設強行に反対してきました。
沖縄での米軍の新基地建設では、県民が“島ぐるみ”で反対し、識者からも戦後66年を経て「独立国に外国の軍隊が駐留しているのは不自然」の声が上がっているのに、大新聞は新基地を受け入れるよう主張しています。日米同盟への批判を「タブー」にし、日米関係からしか見ていないからです。
民主党政権が社会保障改悪と消費税増税を「一体」で押し付けようとしているのにも、大新聞は大賛成です。広告主でもある大企業への批判を「タブー」にし、社会保障の財源をムダの削減と大企業・大資産家の応分の負担で賄う発想が出てこないからです。
政治の未来切り開くため
歴史的な激動期を迎えた日本の政治には、自民党でも民主党でも政治の中身は変わらないとの批判が渦巻いています。アメリカいいなり・財界本位の「二つの害悪」から抜け出ていないためです。
日米軍事同盟にも、財界の支配にもタブーがない「赤旗」が国民に真実を伝えることは、国民の要求実現とともに、日本の政治の未来を切り開くうえでも重要です。
創刊84周年に多くの方から期待を寄せていただきました。それに応えるためにも、今後もタブーない報道と正論を貫いていきます。
12年02月1日|しんぶん赤旗.
森本ふみお コメント: コメント募集中