昨日菅首相は、福島県双葉町の住民が避難している埼玉の避難所を訪問、また東京電力の清水社長も福島県浪江町などを訪問、住民らに陳謝しました。
まず今回の原発事故は「あきらかな人災」だということです。そして、現在のように事態を深刻化させた原因としては、冷却が遅れたことが最大の問題です。地震発生から1時間後に「全交流電源喪失」を報告していましたから、ポンプが止まり冷却ができなったらどうなるかは、東電にはわかりきったことでした。核燃料棒がむき出しにならないように、真水がなければ海水で、とにかく水を入れ続けるしかない。しかし、対応が遅れ、事態が深刻化しました。結局海水を使うと原子炉の廃炉を覚悟しなければならないため、東電の経営判断としての「周辺の住民の命や安全より、もうけ第一」の考え方が判断を遅らせたのではないでしょうか。
そしてもう一つ、東電が決断しないときは、政治の決断で命令してやらせることが大事でしたが、菅首相は12日の早朝にヘリコプターで福島第一発電所をふくむ被災地視察というパフォーマンスともとられないような行動を取りました。決定的に政治の判断が求められるときに、政府対策本部を離れていたということは、やはり大問題です。