2007/6/19 火曜日

平和憲法を選びとるぞ―品川正治講演で決意新たに

Filed under: 地域の話題, ご報告 — seibu-tiku @ 18:53:02

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17日(日)朝、倉敷市で、「財界人からの直言-21世紀を憲法九条の時代に」と題して、経済同友会終身幹事の品川正治氏による講演がおこなわれました。品川氏は現在82歳。中国北部で1945年8月15日の終戦を迎えた「正真正銘の戦中派」と自己紹介されました。終戦後も中国の内戦に動員されましたが、人格者の隊長の命令で、支給された弾薬を「夜間演習」ですべて使いはたし、中国人、日本人の双方で死者を出さずに済み、11月にやっと武装解除となったそうです。俘虜(ふりょ)収容所内では、主に士官らの「敗戦派」と一般の兵隊らの「終戦派」とで大激論が交わされました。「敗戦派」の人たちは、「国力回復して、この恥(敗戦)をそそごう」と血書を集め、日本政府に弾劾書を出そうとしました。「終戦派」の人たちは、「もう二度と戦争しないのだから終戦でいい。国力回復して、これからどうやって中国人とつきあうかが大事だ」と主張していました。46年5月に山口県に帰港となったものの、山陰線の列車の収容能力が足りず、2日間港に係留することになった時、新しい憲法草案の掲載された「毎日新聞」が配られたそうです。「二度と戦争はしないと決意していたが、よもや憲法に書いてあるとは驚いた。これで生きていける。亡くなった戦友も浮かばれる。この憲法を死んでも離すものか」と帰還された全員が泣いたそうです。その後大学で哲学を学び、「戦争は天変地異ではない。戦争を起こすのも人間なら、戦争を止めるために努力できるのも人間だ」と気づかれたそうです。大学に進学された孫娘さんに、どう戦争を伝えるか、をご自身の義務だと思って、戦争を次の3点で定義されました。①価値観が転倒し、勝つためには、命や自由、人権もなくなる、②勝つためには、すべてを動員する。特に自然・人文・社会科学などの学問や理性的知性までもが。③国のあり方も、三権分立がなくなり、(戦争)推進勢力が国策の中枢に座る。品川氏は、「アメリカは、その戦争を現在もおこなっているという現実をしっかり見なければならない。小泉首相以来アメリカと日本は同じ価値観だと言うが、戦争している国と戦争しない憲法を持っている国、原爆を落とした国と落とされた国が同じはずがない。沖縄、広島、長崎の人にアメリカと日本が同じ価値観だと言えますか?」と述べました。元駐米大使も含めた外交官たちのある集まりで、品川さんが、「外交の力で(戦争推進の流れ)が変えられますか」とたずねられたそうです。「自分たちが(外交的)努力しても無理です。しかし、できる方法が一つだけある。国民だけができる」と回答があったそうです。最後に、品川氏は、「国民が、国民投票で憲法改定を「ノー」と言えば、戦争ができないのです。日米のみならず、アジアも含め、アメリカの世界戦略が変わる。世界史の流れを変える最大の機会に遭遇しようとしているのです。自信を持って、世界史を変えましょう。国民の出番です。小さくても経済力第2位の日本が資源や環境を大事にする国にすることができます。みなさまに託します」と結ばれました。とても勇気づけられて涙が出ました。

 

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