図書館本来の機能充実と教育委員会が直接管理運営することを求めて結成
された「わたしたちの高梁中央図書館をつくる会」(代表世話人:靍(つる)理恵子吉備
国際大学准教授)が16日、公立図書館のあり方を考える講演会を市内文化会館で開きました。
講演では、田井郁久雄元広島女学院大学准教授が、岡山市立図書館に30年勤務した豊富な経験と調査をもとに「公立図書館民営化(指定管理者制度)の何が問題か」を具体的にわかりやすく話しました。
講師は、全国公立図書館の運営実態を調査・分析した結果を踏まえて、指定管理者制度導入による民営化の4つの基本的な問題点指摘。
①資料収集・保存に求められる長期的な視野での継続性・系統性が阻害される、
②職員の多くが非正規雇用となり、図書館に必要な専門性が育まれない ③公立図書館の無料制のもと、指定管理者が利益を得ようとすれば専ら人件費の削減となりワーキングプアが生まれる ④自治体が指定管理者に支払う経費(指定管理料)の中には民間業者の利益分が含まれるし、直営では不必要な消費税も加算され税金が無駄に使われるなど直営の方が経費が少ない。
特に、高梁市が運営委託しようとしている大手書店事業者ツタヤ(株CCC・本社東京)が運営している佐賀県武雄市図書館の実態を詳しく解明。開館当初は、建築デザインや館内の雰囲気、カフェ・書籍販売の商業スペースなどが物珍しく、マスコミの過熱報道もありフィーバーしたが、開館から2年半経過した今、早くも入館者数・貸出数ともに大幅に減少していること、市民の税金が地域に還元されず東京の本社に吸い上げられ地域経済振興にならないことなどを指摘。
最後に講師は、民営運営では地域の貴重な人材である図書館職員は絶対に根づかない。高梁市立中央図書館は直営によってのみ改革できる-そのため館長、司書に経験と意欲のある専門職を配置することが最も大切。市長、教育委員会は、図書館建設のすべての情報を市民に公開・オープンにして市民のさまざまな意見を聞きながら、高梁市の将来をしっかり見据え禍根を残さないようよほど慎重に進めてほしい、と締めくくりました。
講演を市民ら60人が聞きましたが、多くの参加者から「民間運営でもいいのではと思っていたが、講演を聞いて直営でなければいけないことがよくわかった」などの感想が寄せられました。
会ではいま、中央図書館としての機能を果たすこと、運営は直接市教育委員会で行うことを求める署名活動に取り組み、12月市議会に陳情書を提出ことにしています。
(会事務局)
わたしたちの高梁中央図書館をつくる会(代表世話人:靍(つる)理恵子吉備国際大学准教授)は4日、市が建設計画中の高梁中央図書館について、市長が委嘱した市民・各界・各層で構成の策定委員会か取りまとめた「建設の基本構想と計画」内容に沿って「新図書館機能の充実と教育委員会が直接管理運営すること」を求め、市長へ要望書を、教育委員長へ陳情書を提出しました。
図書館建設計画づくりの主体となることが求められる教育委員会への陳情書
提出には、山内廣子委員長と平田守教育長などが応対し「教育委員会で協議します」と述べました。
会は、後日あらためて懇談する機会を持つこと、陳情書を教育委員会で審議する際には提出者の代表を参考人として意見聴取するとともに、会議の傍聴を認めるよう申し入れました。
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会は現在、12月定例市議会への陳情書の提出を予定して署名活動に取り組みながら、11月16日(日)開催の講演会への市民参加を呼びかけています。
なお講演会は、岡山市立中央図書館に30年勤務された田井郁久雄さんを迎え、
「公立図書館のあり方・図書館民営化(指定管理者制度)の何が問題か」と題する話を聞きます(13時30分開会、場所は高梁総合文化会館レクチャールーム)
◇事務局・連絡先 → 高梁市横町1558-1 新日本婦人の会高梁支部気付
☎0866-22-1365 090-8241-1897(三村) 090-4656-7334(三上)
高梁9条の会は吉備国際大学の学園祭(伊賀祭)周辺で11月2日、「憲法9条を守って戦争しない日本を」と宣伝・対話・署名の訴えと「憲法9条・あなたはどっち?」のシール投票を実施しました。約1時間で学生を中心に35人が署名、投票には64 人が参加しました。
投票結果は、「9条を守る」が70%、「改正」が21%、「わからない」が9%でした。
この日の行動には、自治労連岡山県本部書記部会9条の会からも参加し、合せて14人が会のニ
ュース「憲法を守り平和と希望ある社会をご一緒に」も手渡しました。
迷いなく「守る」にシールを貼って祭り会場へ急ぐ学生、「親が自衛隊で働いています・・・」と遠慮がちに「わからない」へ投票する学生、「あとで来ます」と言って通り過ぎても約束どおり戻ってきて「憲法には関心がありますから」と署名する学生。また、学園祭を楽しみに来たという市民(80代女性)は、学童疎開の話をしながら「戦争はいけません、自衛隊は海外へ行ったらダメです」と署名に応じていました。
行動後、会員から「憲法のことがよくわからないという学生がまだ多い、これからもコツコツと継続して活動していくことが大切」「都市部に比べて呼びかけによく反応してもらえ対話もできてよかった」(書記部会会員)などの感想が述べられました。
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次回の第111回目の共同行動は、11月9日(日)9時30分から、高梁健康まつり会場(福祉センター)で行う予定です。
高梁9条の会は10月25日、市内成羽地域の各戸を訪問し、会のニュースを配りながら宣伝・対話・署名の共同行動を行いました。
今回の行動は、全国9条の会からの訴え「10、11月を全国津々浦々から草の根の活動を!」の訴えに呼応したもので通算108回目。
この日の行動には時光重孝代表世話人をはじめ7人が参加。2組に分かれて訪問し、18人から署名(当日、会員持ち寄り分含む)が寄せられました。これで、会に託された署名累計は10,182人になり、目標(有権者の過半数)の71%になっています。
参加した会員は、会を紹介した「こんにちは、高梁9条の会です」と、会結成9 周年市民の集いのアピール「集団的自衛権行使は戦争する国への道・絶対に許しません」を載せたニュースを配りながら各戸訪問して対話しました。
在宅の訪問先のほとんどで「戦争する国になってはいけません」と署名に応じてもらい、「旗を振って応援したい気持ち」(70代女性)と励ましも受けました。
80代の男性は「兄は特高隊員として知覧から飛び立ち帰ってこなかった、19歳だった、5人の叔父さんのうち4人も戦死している、戦争はむごい、憲法は絶対に守らんといけん」と話しながら署名をされました。会員は「生々しい話を聞きあらためて戦争の怖さを身近に感じた」と語っていました。
また、訪問先で暮らし向きを聞くとほとんどの人が「市町合併して10年経つが何一ついいことはない、苦しゅうなっただけ」(70代女性)、「田を5反ほど作ってるが作れば作るほど赤字になる、しかし作るほかないんじゃ」と老夫婦。米価暴落などについて話し合いました。
なお、高梁9条の会は、全国9条の会からの行動提起に呼応して、11月に2回の共同行動(宣伝・対話・署名)を計画しています。
◇11月 2日(日) 10:00~ 順正学園祭(伊賀祭)会場周辺 (110回目)
(集合:奥万田町の元親池・国際交流会館前付近)
◇11月 9日(日) 9:30~ 高梁健康まつり会場 (111回目)
(高梁総合福祉センター)
高梁市コミュニティプラザで10月23日、市民、図書館関係者などが集い「わたしたちの高梁中央図書館をつくる会」(代表世話人:靍(つる)理恵子吉備国際大学准教授)を結成しました。
いま、市が進めている新高梁中央図書館建設の計画内容が、本来あるべき中央図書館の機能とともに文化と歴史のまち高梁にふさわしいものとなっていないことや管理運営を営利目的の株式会社に委託する方向を打ち出しているもとで多くの市民と図書館関係者(団体)の中から大きな不安・疑念の声が上がっています。
こうした状況のもとで会が結成され、当面の課題・取り組みとして「市長自ら
が委嘱した市民代表・図書館関係者などで構成する新高梁中央図書館計画策定委員会が取りまとめた『基本構想・基本計画』に沿って進めること、図書館の管理運営は、高梁市教育委員会が直接行なうこと」などを求め、議会、教育委員会、市長への陳情書・要望書を提出することにしています。そして、より多くの市民、利用者の声を結集するため宣伝・対話・署名活動を展開することも確認しあいました。
なお、会は11月16日(日)13時30分から高梁総合文化会館レクチャールームで「公立図書館のあり方」についての講演会を開く予定で、多くの市民の参加を呼びかけています。
◇事務局・連絡先 → 高梁市横町1558-1 新日本婦人の会高梁支部気付
☎0866-22-1365 または090-8241-1897(三村)