棄民政治の象徴-後期高齢者医療制度
左2枚が谷本氏、右が田辺氏
14日午後、岡山市内で、共産党岡山県委員会主催の「後期高齢者医療制度報告・討論集会」が行われ、会場いっぱいの約200人が参加しました。党中央委員会政策委員の谷本諭氏と県後期高齢者医療広域連合議員で党倉敷市議の田辺昭夫氏が報告と会場からの質疑に答えました。谷本氏は、この制度の説明のなかで、雑誌(東洋経済)のなかで厚労省の幹部でさえ、導入後制度を維持できるのが5年と述べていることを紹介。「導入時に国民健康保険料より減額になる人も増額になる人も、2年ごとに保険料が上がる」との説明に驚きの声が出されました。国が決めた制度ですが、県も市町村も実施せず、どの自治体も脱退できない「広域連合」が担当しており、自治体の議会のような住民の声を反映するしくみがないことも浮きぼりになりました。この“現代の姥捨て”制度を求めたのが日本の財界で、「現役世代の健康保険の企業負担分で高齢者の医療費を負担するのがけしからん」と経団連副会長も言ったとのこと。また、「主治医」が包括診察計画をつくるとして、高齢者が自由に医者にかかれないようにするしくみにも驚きと怒りの声が起こっていました。田辺氏は、全県の党市議30人に加えて31人の計61人の推薦で選ばれた、首長や議会議長でない唯一の広域連合議会(15人)議員の一人。今月22日の広域連合議会の条例案に、さまざまな自治体補助や減免、検診への県補助などを盛り込む努力をしていることを報告しました。参院選後の、国民の声が政治を動かす状況にふさわしく、医師会、老人会など各種団体と共同をすすめ、“知れば怒り”の内容を知らせ、制度の導入を中止させようと呼びかけられました。日本の国民皆保険を壊し、社会保障費を削減し、限りなくアメリカ型に変えようとしている厚生労働省に大きな憤りを覚えました。