笠岡市と浅口市の議会傍聴に行ってきました
12日、笠岡市議会と浅口市議会の3月議会の傍聴に行ってきました。笠岡市は、原田たけし党市議、浅口市は、くわの和夫党市議が質問に立ちました。来年度予算を決める議会とあって、市民への行政サービスの充実を求める論戦が交わされました。原田市議は、①県の事務事業見直しに対する市の対応について、②市の「安全・安心まちづくり条例」(仮称)制定にあわせた建築物の改修工事への助成を、③公正で地元を大切にする入札制度への改善を、の3点をただしました。市の執行部は、①県の一方的な事務事業の見直し(計1115件の廃止や縮小)は受け入れられないと、(15人全員の市長の連名で)市長会として十分な協議を求めていること、②S56年以前の改修工事が必要な建築物が市内に67%あり、当面90%が改修されるよう助成制度をつくる。高齢者世帯の火災報知器の設置も検討する、③公正で透明な制度についての検討は必要、との回答を引き出しました。笠岡市議会では、1つの質問項目ごとに答弁と再(再)質問が行なわれており、傍聴者にもわかりやすい審議方式をとっています。お隣の井原市議会もこの方式に変わりました。
桑野市議は、①県50億、市50億の総額100億円の浅口市工業団地(仮称)について、(ア)企業誘致の責任はどこにあるのか?(イ)企業の撤退時の補償は?③環境の保全は大丈夫か?④地元雇用は?②市が30%の補助をしている鴨方駅および駅周辺整備にかかわった土地区画整備事業の入札結果、岡山市の業者が346円の差額で落札した件について、③市の障害者移動支援(助成)事業の充実を、④人口が増えている金光町大谷地区の子どもが遊べる広場の新設を、の4点を質問しました。市執行部は、①(ア)誘致は、県が人的支援、(県の)東京、大阪事務所が誘致支援で動くことになっている、(イ)撤退時のリスク(損失の可能性)や不安定要因はあるが、自立した浅口市めざす夢の事業であること、などと回答しました。桑野氏が、岡山県議会では、武田英夫党県議の質問に、「この事業(工業団地)は浅口市の事業」との答弁しており、県の担当課に出向いて確認もしていることを指摘すると、市長が「事業の主体は市であり、県とは『あうん』の関係ですすめている」と答弁しました。桑野氏は、「企業誘致に必要性がないとは思わないが、地方自治体は住民の福祉・教育が一番であり、大企業優遇で住民に負担増やサービス低下の『逆立ち』財政になってはならない」と主張しました。また、③入札は、事業組合から入札制度方式の相談もあり、市側も提案して、適正におこなわれている、④住民が増えており、助成制度の枠内で広場建設は検討する、と市の執行部は回答しました。3町が合併して浅口市になってもうすぐ1年(3月21日)です。大きな町にふさわしい視野と考え方が市に求められている感じを受けました。
笠岡市も浅口市もケーブルテレビでお茶の間でも議会の様子が見られますが、その議場全体の雰囲気や議場内のみなさんのしぐさや態度まではわかりません。議会傍聴をおすすめする次第です。(T)