住民税増税と年金不安助長は許されない
6月1日未明、衆院本会議にて、「年金時効特例法案」と「社会保険庁解体・民営化法案」が与党の多数で採択された。定率減税の廃止に伴う住民税増税もはじまる。やられっぱなしではおれない。7月の参院選で必ず審判を下そう。昨日、「消えた年金」問題の演説原稿を作成するのに調べたら、この自民・公明の議員立法はとんでもないものだとわかった。①政府・厚生労働省は、10年前の「基礎年金番号」制導入時に膨大な納付記録の存在を知りながら抜本的対策をとっていなかったこと。国民投票法を提案した理由が立法府の「不作為」だったが、こちらのほうが本当の意味での行政府の「不作為」だ。②過失責任を認めず、謝罪もなしに、なんの非もない国民に責任転嫁していること。③国民年金保険料滞納者には、まったく別の制度の国民健康保険証を取り上げ、「短期保険証」にすること。④社会保険庁の解体・民営化によって、国としての責任がうやむやになること、などとんでもないものだ。公的年金に対する国民の信頼をそこなうだけでなく、政治に対する信頼をも大きく傷つける。醜い行いをしておいて「美しい国」なんて言わないでほしいものだ。住民税増税で自治体には問い合わせや苦情があいつぐだろうが、「自分の年金は大丈夫だろうか」という問い合わせも増えるのではないか。政府の失政のツケが国民と地方自治体にまわる。自民・公明の両党は、政府や厚生労働省の官僚を守って、貸しをつくったつもりかもしれないが、それによって失われたものの大きさがわかっていない。「政・官・財」の癒着を断ち切ることができる日本共産党の出番だ。